位牌の処分方法4つ|閉眼供養(魂抜き)の流れと費用相場
実家整理で出てきた位牌をどう手放せばよいか、選べる4つの処分方法と、閉眼供養(魂抜き)→お焚き上げの正しい順序、費用相場を五代目代表が実務目線で解説します。

「親の家を片づけていたら、仏壇の中に位牌が何本も出てきた。これ、どう手放せばいいんだろう…」
実家整理の現場で、当所(実家整理相談所)にいちばん多く寄せられるご相談のひとつです。位牌は「ただの木の札」ではなく、故人の魂が宿るとされる大切なもの。だからこそ、粗大ゴミに出すのはためらわれる一方で、正しい手順が分からず手が止まってしまう方が少なくありません。
明治39年(1906年)創業・五代続く仏壇店として、この記事では 位牌の処分に選べる4つの方法 と、共通して踏むべき 閉眼供養(魂抜き)→お焚き上げの順序、そして費用相場を、実務目線で整理します。
この記事でわかること
- 位牌を処分する前に知っておきたい「順序」
- 位牌の処分方法4つと、それぞれの向き・不向き
- 閉眼供養(魂抜き)とお焚き上げの費用相場
- 複数の位牌・古い先祖位牌をまとめる方法
- よくあるご質問
まず大前提: 位牌は「順序」を踏んでから手放す
位牌の処分でいちばん大切なのは、方法選び以前の 順序 です。どの方法を選ぶにしても、共通して踏むのは次の2ステップです。
- 閉眼供養(へいがんくよう)= 魂抜き僧侶が読経し、位牌に込められた故人の魂を抜く儀式。約20〜30分
- お焚き上げ魂を抜いた位牌を、専用の場所で浄火して処分する
この順序を逆にしたり、閉眼供養を飛ばしていきなり処分したりすると、「魂が宿ったまま手放してしまった」という後悔につながりやすくなります。閉眼供養が先、お焚き上げ(処分)が後 — まずはこの順序だけ覚えておいてください。
なお、宗派や地域によって作法の呼び方や考え方は異なります。たとえば浄土真宗では「位牌に魂が宿る」という考え方を取らず、厳密な意味での魂抜きは行わないとされます(「遷仏(せんぶつ)」など別の儀式を行うのが一般的)。どれが正しい・間違いということではなく、ご家庭の宗派の作法に沿うのが基本 です。ご自身の宗派が分からない場合も、後述のとおり手配は可能です。
位牌の処分方法4つ
順序を押さえたうえで、位牌の「手放し先」には大きく4つの選択肢があります。
方法1: 菩提寺(お付き合いのあるお寺)に依頼する
お付き合いのある菩提寺がある場合、まずそこへ相談するのが最も自然な方法です。閉眼供養を行い、そのままお焚き上げまで引き受けてもらえることが一般的です。
- 向いている人: 檀家として続くお付き合いがあり、今後も関係を保ちたい方
- 注意点: お布施の金額を寺院に直接尋ねにくい、遠方で持ち込みが難しい、といった声も多い
方法2: 仏具店・専門業者に「僧侶手配付き」で依頼する
菩提寺がない、あるいは疎遠という方に増えているのがこの方法です。仏具店や専門業者が、閉眼供養の僧侶手配からお焚き上げまでを一括で引き受けます。
当所もこの形で、閉眼供養(僧侶手配)→ 引取り → お焚き上げ を一貫してお手伝いしています。お焚き上げは 月1回ペースで定期実施 しており、お預かりした位牌を長期間そのままにすることなく、次の実施日にまとめてお焚き上げします。
- 向いている人: 菩提寺がない・宗派が分からない・忙しくて段取りを任せたい方
- 注意点: 「回収だけ」の不用品業者ではなく、閉眼供養を伴う供養として対応してくれる先を選ぶこと
菩提寺がない場合の流れは 菩提寺がない場合の仏壇お焚き上げ でも詳しく解説しています。位牌も同じ考え方で承れます。
方法3: 永代供養として寺院・霊園に預ける
「お焚き上げで完全に手放すのは寂しい」「これからも供養を続けてほしい」という方には、位牌を寺院や霊園に預けて供養を託す 永代供養 という選択肢があります。位牌堂で一定期間お預かりする形や、他の方と合同で供養する形など、施設によって方法はさまざまです。
- 向いている人: 手放すのではなく、供養を継続する形で託したい方
- 注意点: 施設ごとに供養形式・期間・費用が大きく異なるため、複数を比較して選ぶのが安心
永代供養の種類と選び方は 永代供養の4タイプと選び方 にまとめています。
方法4: 位牌をまとめてから、古い位牌を手放す
先祖代々の位牌が何本もある場合、一本ずつ残すのではなく 繰り出し位牌(くりだしいはい/回出位牌) という、複数のご先祖をひとつにまとめられる位牌に作り替える方法があります。この場合、新しい位牌に「開眼供養(魂入れ)」を行い、まとめ終えた古い位牌を閉眼供養のうえお焚き上げします。
- 向いている人: 古い先祖位牌が多く、仏壇を小さくしたい・整理したい方
- 注意点: 「作り替え+古い位牌の処分」の二重の供養が必要になるため、事前に一括で相談すると段取りがスムーズ
費用相場
位牌の処分費用は、大きく (1)閉眼供養(魂抜き)のお布施 と (2)お焚き上げ・処分費 に分かれます。一般的に流通している目安は次のとおりです。
| 項目 | 費用目安 |
|---|---|
| 閉眼供養(魂抜き)のお布施 | 1万円〜5万円が目安 |
| お焚き上げ・処分費(専門業者) | 5,000円〜2万円が目安 |
| 僧侶のお車代(出張時) | 5,000円〜1万円が目安 |
| 永代供養(施設に預ける場合) | 3万円〜数十万円と幅が広い |
閉眼供養とお焚き上げを セットで1万円〜5万円程度 に収まるケースが多い一方、永代供養は供養形式や期間によって費用が大きく変わります。いずれも施設・寺院・業者によって差があるため、幅のある目安 として捉え、依頼前に見積もりで確認してください。
当所では、菩提寺がない方向けに 僧侶手配・閉眼供養・お焚き上げをまとめた一括のお見積り をご提示しています。相場感を第三者の目で確かめたい場合は、連携先から相見積もり を取ることも可能です。位牌のお焚き上げについては 仏壇・位牌のお焚き上げサービス、永代供養については 永代供養のサービスページ もあわせてご覧ください。
位牌を「そのまま捨てる」のを避けたい理由
閉眼供養を済ませた位牌は、宗教上は「ただの木の札」に戻るため、家具と同様に処分できる場合もあります。それでも、当所が「そのままゴミに出す」ことをおすすめしないのには理由があります。
仏壇の処分でも同じことが言えますが、「親が毎日手を合わせていたものを、ゴミとして出した」という記憶は、何年経っても心に残りやすい ものです。数年後に「やっぱりきちんと供養しておけばよかった」とご相談に来られる方を、当所は少なからず見てきました。ご親族の間でも、手放し方をめぐって後々わだかまりが残ることがあります。
この考え方は 仏壇処分は「ばちあたる」? でも詳しく触れています。位牌も、費用と手間をかけた分だけ「ご家族の納得」に直結します。
よくあるご質問
Q. 位牌は仏壇と一緒に処分できますか?
A. はい、まとめて承れます。ただし 位牌は仏壇とは別に閉眼供養が必要 です。仏壇・位牌・遺影・過去帳などを一式でお預かりし、同時にお焚き上げすることも可能です。
Q. 菩提寺がなく、宗派も分かりません。処分できますか?
A. できます。当所はお付き合いのある寺院が50ヶ所を超えており、宗派が分からない方には最も一般的な作法でお勤めする形でご案内しています。宗派や地域による作法の違いは断定できないため、分かる範囲を伺ったうえで手配します。
Q. 閉眼供養と魂抜きは違うものですか?
A. ほぼ同じ意味で使われます。正式には「閉眼供養(へいがんくよう)」と呼び、「魂抜き」「お性根抜き」は通称です。宗派によって呼び方や考え方が異なる点にご注意ください。
Q. 費用はどのくらいかかりますか?
A. 閉眼供養とお焚き上げを合わせて 1万円〜5万円程度 が一般的な目安です。位牌の本数やサイズ、出張の有無で変動するため、事前のお見積りで確認されることをおすすめします。
Q. 古い先祖位牌が何本もあります。どうすればよいですか?
A. 繰り出し位牌にまとめてから、古い位牌を閉眼供養のうえお焚き上げする方法があります。作り替えと処分の両方が関わるため、最初にまとめてご相談いただくと段取りがスムーズです。
Q. 相続や名義など、位牌以外の手続きも相談できますか?
A. 位牌の供養は当所で承れますが、相続登記や税務など個別の法的・税務判断は、個別の事情によるため専門家(司法書士・税理士等)への確認をおすすめします。実家整理全体の段取りは、無料相談で一緒に整理できます。
まとめ
- 位牌はどの方法でも 閉眼供養(魂抜き)が先、お焚き上げ(処分)が後 の順序を守る
- 手放し先は (1)菩提寺 (2)仏具店・専門業者 (3)永代供養 (4)まとめて作り替え の4つ
- 費用は閉眼供養+お焚き上げで 1万円〜5万円程度 が目安、永代供養は施設により幅が広い
- 宗派・地域で作法は異なるため、断定せずご家庭の作法に沿うのが基本
- そのまま捨てるより、儀式として手放すほうが後々の気持ちが楽
実家整理の中でも、位牌や仏壇の手放しは精神的な負担が大きい工程です。当所では、菩提寺がない方でも僧侶手配からお焚き上げまで一括で承り、お焚き上げは月1回ペースで定期実施しています。どう進めればよいか迷ったら、まずは 無料相談 でお気軽にお声がけください。段取りから、ご一緒に整理いたします。


